和尚のひとりごと

曹洞宗 島田地蔵寺 「和尚のひとりごと」です。
さとりは簡単です

「さとり」は「悟」とも「覚」とも書く。「悟る」というと、自分の世界観が変わるような、眼が開いたような、何かも見渡す力を得たような感覚を持たれる方が多いようで、中には超能力が得られると思われたのか「和尚さん、私の心、読めますか?」と聞かれたこともある。
 「さとり」とは「なるほど」という合点のことであって、「わかった」ということに他ならない。日常、どこにでもあることで、数学の問題が解けても「さとった」のであり、英語も同様である。
 いまさら教科書の問題を解くつもりはないが、最近の私は安易な「さとり」を楽しんでいる。
 先週の事。テレビで歯科医師が「日本人は朝夕に二度、歯磨きをする人が多い」と話され、朝、@起きてすぐ、A朝食の後、どちらがいいのか、と続けられた。私の習慣はAだが、これは×とのこと。まず夜間に口中で繁殖した雑菌を除くことが肝要で、口中を清掃しないで食事をとるのは「ばい菌を食べているようなもの」とだめ押された。
 脱線ですが、道元禅師の時代にも日本人には歯磨きの習慣はありました。柳で楊枝(ようじ)を作り長さは四指から三十センチくらい。歯の裏から舌、歯茎まで磨くように、と仏教の真髄といわれる御著「正法眼蔵」に示されている。これも「さとりは身近」のようで面白い。
 

…続きを読む


日時 2020年11月06日 12:30 | 分類項目: 和尚のひとりごと | 固定リンク(この記事のURL)


曹洞宗 島田地蔵寺

分類項目(カテゴリー)

和尚のひとりごと







最新の記事

辛いね
玉子はカラまで食ってしまえ
一番短くて ありがたいお経
竹馬の友 解散
さとりは簡単です
精神科の先生
もう一度会いたい
サールナートのご案内
お彼岸です smap 解散
良寛さんの嘆き

日別の過去記事

先月   2020年11月   翌月

Su Mo Tu We Th Fr Sa
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

月別の過去記事(アーカイブス)

  • 2023年09月 (2)
  • 2022年08月 (1)
  • 2021年04月 (1)
  • 2020年11月 (1)
  • 2019年11月 (2)
  • 2016年12月 (1)
  • 2016年09月 (1)
  • 2010年05月 (3)